「日本一の里山」と言われる理由とは? 川西市黒川地区

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兵庫県川西市。私がこの冬毎日作業していた山からほど近くに、「にほんの里100選」にも選出されている黒川地区があります。

黒川地区は、「日本一の里山」としても知られていますが、そもそもなぜ「日本一」と言われているのか。

そんな話をしながら、今回は「里山」について考えてみたいと思います。

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黒川地区について、川西市のホームページにはこう記述されています。

 

黒川地区は、次の点から日本一の里山ともいわれています。

○全国的に貴重な今でも利用(一庫炭)されている里山である(文化性)
○モザイク状の昔の里山景観が見られる(景観性)
○平安時代までさかのぼれる(歴史性)
○カブトムシやクワガタムシ、チョウなどが生息する(生物多様性)など多くの特徴を持っているなどからです。(北摂里山博物館より)

 

いくつか理由があるようですが、なかでももっとも注目していただきたいのは、いちばん最初の「今でも利用されている里山」という点です。

「里山」と聞いて、多くの人がイメージするのは、田畑が広がる土地に古民家があり、家の裏には自然豊かな裏山が続いているような、とてものどかな風景だと思います。

私も今の仕事に関わるまでは、「里山」とは、そういった田舎ののどかな風景、というあいまいなイメージでしかありませんでした。

しかし、「里山」という言葉には具体的な意味があるのをご存じでしょうか。

 

「里山」とは?

専門家のあいだでは、「里山」を厳密な意味で定義づけるのは難しいとも言われているようですが、一般的には、人が生活するエリアと自然界のちょうど中間に位置する、人間の影響を受けて環境が形成された田畑や山などの自然のことを「里山」と言います。

一昔前は、炊事や風呂焚きなど日々の燃料に山から取ってきた薪や柴を利用したり、落ち葉を集めて肥料にしたり、山菜や木の実を採ったり、生活に必要なさまざまな恵みを里山から受けていました。

しかし、時代の移り変わりとともに、人は里山の恵みを必要としなくなり、次第に放置される山が増えはじめたわけです。

 

黒川地区周辺は炭の産地

黒川地区や大阪の能勢周辺は、池田炭として知られる茶道で使用される高級炭の産地で、かつては炭焼きが盛んに行われていたそうです。

断面が菊の花のように見えることから「菊炭」という名前でも親しまれ、その美しさに千利休も愛したといわれています。

ちなみに、現在私がお手伝いさせていただいている炭焼きさんも、この「菊炭」を焼いています。(旧ブログ記事:【里山再生と炭焼きという持続可能な循環型産業】参照)

この地域で炭焼きをする家は、今ではほんの数件になってしまいましたが、現代においても、炭の原木として昔と変わらず利用されることで、黒川周辺は里山本来の姿が残っている貴重な場所でもあり、これこそが「日本一の里山」と言われる大きな理由なのかもしれません。

 

「里山」本来のありかたとは?

しかし一方では、全国的に放置された里山の荒廃が問題視されていることを、何かで見聞きしたことがある人は少なくないと思います。

ボランティアの人達が整備にあたる地域もあるようですが、ただ荒廃を食い止めるだけの目的で手を入れても、いずれは無理が生じ、継続するのも一苦労です。

里山は資源を供給する場として、人が作ったいわば人工の自然。

つまり、生活や経済に結び付いた形で利用するのが本来のありかたであり、そうしてはじめてスムーズに持続可能性が維持されるのではないでしょうか。

 

そうかと言って、現代のライフスタイルでは、そうした本来のありかたで里山を維持するのが難しいのも事実。

しかし、一方では自然が破壊し尽くされ、一方では放置されるというアンバランスな現状を考えると、もっと何かやりようがあるのではないかと素人ながらに思ってしまいます。

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