軽自動車のユーザー車検を解説!必要書類や検査のやり方、整備内容や総費用など

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我が家の軽バン、ホンダストリートの車検を受けてきました。

前回(2年前)に引き続き、今回もユーザー車検です。

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当初は、今回の車検は整備工場にお願いしようと考えていました。

ところが、見積もりを依頼したところ予想外に高かったので、結局今回もユーザー車検を受けることにしました。

ユーザー車検とは、ディーラーや民間の整備工場ではなく、自分で管轄の陸運局(軽自動車は軽自動車検査協会)に車を持ち込んで検査をする方法です。

必要最小限の費用で車検を通したい人にはおすすめです。

ユーザー車検について、前回の記事に詳しく書いてあるのでよければご覧ください。

参照記事:軽自動車のユーザー車検(自分で車検)に初挑戦!

車検の事前準備

ユーザー車検を受けるにあたって、必要最低限の整備や点検を行いました。

●タイヤ交換

タイヤは保安基準で定められた既定の溝の深さ(1.6mm)があり、それより溝が浅くなっていると車検に通りません。

前々回の車検(4年前)で4本すべてのタイヤを交換。

前回の車検(2年前)のタイミングで前輪2本がすでにすり減っていたので交換。

そして、今回はまた4本すべて交換しました。

後輪はまだ少し溝が残っていましたが、ゴムも劣化してきていたのでついでに交換することにしました。

前輪は2年サイクル、後輪は4年サイクルで交換しているということになります。

マイカーは4WDなので、どうしても前輪の方が摩耗が早くなってしまうようです。

タイヤ交換をすこしでも安くすませるために、私はひと工夫しています。

今回はヤフオクで、送料を入れて4本8000円くらいのタイヤを購入。

安いですがもちろん新品で、ダンロップのエナセーブというタイヤです。

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ヤフオクで購入したタイヤを整備工場に持ち込んで、タイヤの組み替えをやってもらいます。

タイヤの組み替えは4本で7000円くらいだったと思います。(領収書紛失のためあいまい)

ざっと合計すると、4本のタイヤ交換にかかった費用は15000円ほどです。

整備工場でタイヤ交換(4本)をお願いした場合、4年前の車検を参照すると22000円でした。

参照記事:軽自動車の車検費用を公開します

自分で安いタイヤを見つけてきて、タイヤの組み替えだけ整備工場に依頼するという方法を取るだけで、整備工場にすべて丸投げするよりも、7000円も安くすることができました。

●ドライブシャフトブーツ交換

ドライブシャフトブーツとは、シャフト(車軸)のジョイント部を保護するカバーです。

ゴム製なので年式が古い車になってくると、劣化してやぶれやすくなってきます。

ドライブシャフトブーツがやぶれていると車検には通りません。

前回のユーザー車検では、事前の点検をまったくせずに検査にのぞんだところ、みごとにブーツ関係の破損が2カ所もあり再検査になってしまいました。

今回は幸運にも、整備工場に車検の見積もりを依頼した際、整備項目に「ドライブシャフトブーツの交換」が入っていたことで、ドライブシャフトブーツが破損していることを事前に知ることができました。

ドライブシャフトブーツの交換はネットで部品を取り寄せ、自分で行いました。

参照記事:【車検準備】ドライブシャフトブーツ(分割式)の交換をDIYで挑戦!

かかった費用は部品代の4180円のみ。(楽天で購入)

整備工場の見積もりでは、工賃と部品代で11500円だったので、DIYでやることで半額以下におさえることができました

●ワイパーゴム交換

ワイパーは、ゴムが劣化して切れていたりすると車検には通りません。

ワイパーに関しても、整備工場で車検見積もりした際、整備項目に「ワイパーゴム交換」が入っていたことで、ワイパーゴムの交換の必要性を知ることができました。

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ワイパーの交換にはブレードごと交換する方法と、ゴムだけ交換する方法があります。

いろいろ見たところ、楽天のこのショップが1本324円(送料込)でおそらく最安値です。

ちなみに整備工場の見積もりでは1本700円でした。

私は勤め先にあるワイパーゴムのストックを使わせてもらい、自分で交換したのでお金はかかっていません。

●エンジンオイル交換

エンジンオイルの交換時期の目安は、5000km走行または6ヶ月毎といわれています。

車検には直接的な関係はありませんが、整備工場で車検をするとついでに交換することが多いです。

今回は、ちょうど交換の時期だったので交換しておきました。

勤め先のオイルを使わせてもらい、自分で交換したので費用はかかっていません。

●ウォッシャー液点検

検査場では、ウォッシャー液が正常に出るかどうかをチェックするので、ウォッシャー液が空だったり、出なかったりすると検査に通りません。

ウォッシャー液が入っているかどうか、正常に出るかどうかの事前チェックが必要です。

私はウォッシャーをほとんど使わないので、満タン近く入っていました。

●クーラント点検・補充

クーラントは、冷却液、ラジエーター液とも呼ばれます。

クーラントが不足すると十分にエンジンを冷やすことができず、オーバーヒートの原因になります。

私は以前、車の知識がまったくなかったころ、水温計の針が頻繁に右に(高温)ふれるようになり、オーバーヒート寸前を何度か繰り返したことがあります。

原因もわからず修理屋さんに持って行ったところ、ただ冷却液が不足していただけだったという経験があります。

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今回液量をチェックしたところ、なんとリザーバータンクの下限ラインを大幅に下回り、ほとんど空っぽになっていました。

あぶないあぶない。

夏になる前に気がついてよかったです。

前回の車検の点検以来2年ぶりの液量チェックですが、もっと頻繁にチェックした方がよさそうですね。

クーラントは2年程度のサイクルで交換が推奨されていて、整備工場の車検では整備項目に入っていることが多いです。

マイカーは4年前の車検時に交換したのは確実で、それ以来交換していないかもしれません。

細かいことはあまり気にせず、今回はホームセンターで補充液を買ってきて、リザーバータンクの上限ラインまで補充しておきました。

●ブレーキフルード点検・交換

ブレーキフルードは、油圧ブレーキに使用されるオイルのことです。

2年ごとの交換が推奨され、通常車検時に交換する場合がほとんどです。

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メーカー推奨の交換時期は2年ごとですが、自動車整備に詳しい人の中には4年ごとでも問題ないという人もいれば、新車で購入して以来10年以上交換していない、なんていう人もいたりします。

マイカーは前々回の車検時の交換から4年が経過しています。

ブレーキフルードの交換はDIYでやるのは手間がかかりそうなので近々、整備工場に依頼して交換しておこうかと考えています。

車検の事前準備は以上です。

ドライブシャフトブーツをDIYで交換した際、素人目ながら下廻りのチェックをざっとしておきました。

車検当日

検査場での持ち込み検査は、事前予約が必要とされています。

空いていれば予約なしでも受け付けてくれることが多いですが、念のため予約しておいた方がよいです。

私は2日くらい前にネットで予約を入れておきました。

軽自動車の検査予約はこちらでできます。

https://www.kei-reserve.jp/pc/index.html

さて、車検当日。

検査を受ける前に、近くのテストセンターで下廻りや光軸などひと通り見てもらおうと思っていたのですが、検査場に到着した時間がお昼目前。

テストセンターに入っていると午前中の検査に間に合わなくなってしまいそうだったので、いちかばちかで直接検査にのぞむことにしました。

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検査場に到着したら、まずは事務所の中に入って必要書類をそろえます。

●軽自動車の車検に必要な書類

軽自動車の車検に必要な書類で、自分で事前に用意するものはこの3つ。

  • 自動車検査証
  • 自賠責保険証明書(旧)
  • 軽自動車税納税証明書

納税証明書は紛失しがちですが、もしなかったとしても最寄りの役所で発行してもらうことができるので、車検当日までに用意しておきましょう。

当日、事務所の窓口でそろえるものがこの4つです。

  • 継続検査申請書
  • 重量税納付書
  • 自賠責保険証明書(新)
  • 検査表

継続検査申請書に必要事項を記入。

会計窓口で重量税と検査手数料を支払います。

保険の窓口で自賠責保険に加入します。

●検査ライン

すべての書類がそろったら検査表を受け取り、いざ検査ラインへ。

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この時点で時間は11時57分くらい。

なんとかぎりぎりで午前中の検査に間に合いました。

12時から1時まで検査場がお昼休みに入るので、12時を過ぎると再開まで1時間待たされることになるのです。

検査場(岡山)の様子です。(昼休みに撮影)

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機械を使った検査の順番は検査場やラインによって違いますが、やることはどこでも同じです。

私は仕事で普通自動車の検査のためによく陸運局に行くのですが、普通自動車も基本的にやることは同じです。

ただ、軽自動車とは少々やり方が違うところもあったり、軽自動車の検査の方が若干ゆるい印象も受けます。

排出ガス測定

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棒状の測定器をマフラーに差し込み、排出ガスの検査をします。

仕事で何台もの中古トラックの検査(陸運局)に行ってますが、排出ガスでNGだったことはいままで一度もありません。

マイカーも難なくクリア。

待ち時間の間に、この付近で検査官が車の中を見て車体番号などを確認したり、いろいろなところを手早くチェックします。

車内のフロントガラスに吸盤のミラーやスマホホルダーを付けていましたが、ここでそれらをすべてはずすように言われました。

サイドスリップ

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ただここをゆっくり通り過ぎるだけなので、なんの検査をやっているのかいまいちわかりずらいです。

詳しいことはよくわかりませんが、ホイールの整列具合が適正かどうかを検査しているようです。

ちなみに仕事で行く検査では、このサイドスリップも一度もNGだったことはありません。

マイカーも問題なくクリア。

スピードメーター・ブレーキ・ヘッドライト検査

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タイヤをローラーの上にのせて、スピードメーター、フットブレーキ、サイドブレーキの検査をします。

スピードメーター検査は、陸運局では病院のナースコールみたいなボタンを使って合図しますが、軽自動車では時速40kmをパッシングで合図します。

タイヤのサイズがその車に適正なものではなかったりすると、スピードメーターに狂いが生じるので注意が必要です。

続いて、フットブレーキとサイドブレーキの検査です。

仕事で行く検査では、いままでに何度かブレーキの効きが悪くNGになった経験があります。

ブレーキの効きが悪いと、いくら力いっぱい踏み込んでもタイヤが回ってしまいます。

サイドブレーキも同様です。

我が家の軽バンは、スピードもブレーキ関係もすべて問題ありませんでした。

ユーザー車検でもっとも再検査になりやすいのが、ヘッドライトの検査です。

ヘッドライト検査では光量や光軸を検査しますが、光軸がずれてしまっている場合が意外とあるのです。

2年前にテストセンターで光軸を調整してもらっているのですが、それ以降、一度バルブが切れて自分で交換しているのでその時にずれてしまっている可能性があります。

今回検査を受ける前にテストセンターで光軸を見てもらうつもりでいましたが、時間がなく直接検査に来てしまったので、ヘッドライト検査がいちばん不安でした。

しかし、私の不安をよそに、結果は左右とも「○」。

よかったです。

事前にテストセンターに入っていたら無駄な出費になっていたところでした。

最後は下廻り検査です。

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下廻りの検査は、普通自動車の場合は車体の下の地下に空間があって、そこから検査官が検査をしますが、軽自動車はこの昇降機で車ごと持ち上げて検査します。

前回の車検では、最後のこの下廻りの検査でブーツ関係のやぶれを2カ所指摘され、再検査になりました。

参照記事:軽自動車のユーザー車検(自分で車検)に初挑戦!

今回は事前の点検と整備のかいあって、無事パスしました。

下廻りの検査が終わると車を下降させて、最後に灯火類の検査があります。

灯火類とは、スモールランプ、ロービーム、ハイビーム、方向指示器左右、ハザード、ブレーキランプ、バックランプです。

どれか一つでも点かなければ再検査です。

ウォッシャー、ワイパー、クラクションも灯火類の検査とセットで行われます。

これですべての検査が終了です。

何事もなくすべてスムーズに行けば、ここまでの所要時間は5分程度です。

今回は一発合格か、と思いきや、なんと最後の灯火類の検査で引っかかってしまいました。

灯火類はすべて点いていたのですが、右側前方の方向指示器のオレンジ色の色が薄いと指摘されました。

これは検査官の判断によってばらつきがある曖昧な指摘ではなく、しっかりと専用の機器で色を計測し、動かぬ証拠を突きつけられました。

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詳しく説明を聞くと、方向指示器に使われているバルブはオレンジ色のコーティングがされているらしいのですが、それが薄くなっているのではないか、という話でした。

「それじゃ、バルブを交換すればいいということですか?」と聞くと、

「いや、バルブの色が濃くなればそれでOKです」ということでした。

検査官のこの言葉は、非常によいアドバイスでした。

そういえば、灯火類の色が薄い場合はバルブをマジックで塗ればよいという話をどこかで聞いたことがあり、検査官の言葉でそのことを思い出したのです。

検査終了後、検査場は昼休憩に入りました。

さっそく車載工具を取り出して、方向指示器のカバーをはずし、バルブをチェックしてみました。

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検査官の言う通り、オレンジ色のコーティングがところどころはがれていました。

しかし、私はマジックなど持っていません。

そんな時はひとまずテストセンターに駆け込みます。

念のため整備士さんに、マジックで塗れば検査に通るかたずねると、大丈夫ですよ、という話でした。

図々しくもマジックを貸してもらい、無事処置完了!

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色が濃くなったのは、写真を見比べれば一目瞭然です。

カバーを元通りに取り付け、試しにハザードを点けてみるとしっかりとオレンジ色になっていました。

こんな簡単なことでいいんですね。

午後の検査が開始する1時に検査官を呼んですぐに確認してもらい、無事合格。

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今回も一発合格とはならなかったものの、お金もかからず簡単な処置で済んでよかったです。

軽自動車のユーザー車検総費用

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最後に、事前の整備と検査当日にかかった法定費用を合計し、今回のユーザー車検にかかった総費用を書いておきます。

●整備費用

タイヤ交換 15000円(くらい)

ドライブシャフトブーツ交換 4180円

クーラント補充液 580円(だったかな?)

ブレーキフルード交換(予定) 3500円(整備工場見積書参照)

整備費用

合計 23260円

●法定費用

検査手数料 1400円

重量税 8800円

自賠責保険 25070円

法定費用

合計 35270円

●総費用(整備費用+法定費用)

58530円

こんな金額になりました。

車の状態が良くどこも整備する必要がなければ、ユーザー車検であれば法定費用のみで車検を通すことができます。

私はたいして車の知識がないので、自分で点検や整備ができる範囲も限られます。

そういう意味では車の状態に不安が残りますが、整備工場で車検をするよりは間違いなく安いはずです。

もちろん、整備工場の車検では同時に24ヶ月点検も実施され、修理や交換、調整が必要な部分はしっかりと整備してくれると思います。

高くても整備工場やディーラー車検で安心を買うか、あるいは多少不安が残ってもユーザー車検で安くすませるか。

安心を取るか安さで選ぶか、これはどちらにもメリットがあると思います。

ただ、どっちがおもしろいかという基準で選ぶなら、私は迷わずユーザー車検を選びます。

素人ながらに点検や整備をして、自分で車検を通すのはやっていておもしろいです。

自分の乗っている車を多少でも自分で整備していると、なんとなくですが車の状態を感覚的に把握できるような感じがしてきます。

以前は車の整備が必要な個所が見つかると、お金がかかる、というマイナスな考えしかありませんでした。

しかし、少しずつ整備をするようになった今は、また新たな整備に挑戦できるというちょっとしたワクワク感があり、おもしろいです。

ユーザー車検は、本来自分で車の点検、整備ができることが前提の車検方法なのだと思います。

私はまだまだ素人ですが、少しずつ車の知識を増やしていき、ある程度自分で整備できるようになっていきたいです。

ユーザー車検はちょっと不安だけど車検はなるべく安くすませたい、という人は、全国の格安な車検を検索・比較ができる車検予約サイトを利用すれば、少しでも安く車検できるかもしれません。

ネットで予約すると、店舗で予約するより車検基本使用料が最大82%offになるそうです。

ご参考までに。

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コメント

  1. 元農家 山ちゃん より:

    ふと、思ったのですが、冷蔵庫は有りませんよね?どのように食品を保存するのか気になりました。

    • ほまれ より:

      水につけて冷やしています。
      常温よりは冷えますよ。
      冬場は外に置いておけば天然の冷蔵庫です。