山林を開拓して自作の小屋に住んでいるという話をすると、「インターネットはどうしてるの?」と聞かれることがあります。
今回は山の中でのネット環境について書いてみます。
半年ほどまえにポケットWiFiを契約しました。
山の中で暮らし始めて6年半くらいになりますが、半年前までは我が家のネット環境はスマホのみでした。
当時はパソコンを使うのはほとんどブログを書くときくらいで、そのときはスマホのテザリングを使っていました。
山林の電波事情
我が家の山林の敷地は、地形的には山の尾根から谷を挟んで隣の尾根までという感じで、小屋を建てたのは谷川近くの谷間。
谷という地形のせいか、住みはじめた当初から携帯やデータ通信の電波が弱く、通話するときやスマホでネットをするときは電波が入りやすいところを探す必要がありました。
6年も住んでいるので、どのあたりが電波が良いかというのはだいたいわかっていて、家の中だと1階の大きい窓の左の方です。
私はauのガラケーと格安simのスマホの2台持ちです。
auは通話ができないことはないけど、着信しなかったり通話中にいきなり切れたりすることもあり、いまいち電波が安定しません。
格安simは以前はIIJmioのドコモ回線を使っていましたが、どんどん電波が悪くなってきてしまって、電波が入るはずの大きい窓の左の方でもほとんど使えなくなってしまいました。
全国的に電波が安定しているはずのauもドコモも、我が家ではいまいちなのです。
以前Ymobileを使っている友達が家に来た時に、ちょっと遅いけどふつうに使えるよと言っていたので、思い切ってソフトバンク回線に切り替えてみることにしました。
これが大正解で、大きい窓の左の方でしか入らないのは変わらないけど、ドコモ回線に比べてかなり電波が入るようになりました。
私は仕事がらいろんな山に入るのですが、auとドコモは大体似たような電波領域でわりと安定してまんべんなく入ります。
しかし、どちらも電波が弱いエリアがときどきあって、意外にもそこではソフトバンクがいちばん入りやすいことがあるのです。
以前にもそんな場所があって、偶然にもそこは山の谷あいでした。
たまたまかもしれませんが、谷はソフトバンクの電波が強いのかもしれません。
以前使っていたIIJmioにはソフトバンク回線がないので、LINEモバイルに乗り換えました。
LINEモバイルは、LINE使用分のデータ量はフリーでLIEN使い放題だし、LINEとの親和性が高いので何かと使いやすいです。
しかも、LINEはYahooJapanと経営統合したことでソフトバンクグループになったので、今後のサービスにも期待感があります。
話をもとに戻すと、要するにうちはソフトバンク回線がいちばん入りやすく、家の中では大きい窓の左の方にスマホを置かないとネットができなかったのです。
ポケットWiFiを導入した理由
以前は私がブログを書くかネット検索するくらいしか使っていなかったので、この不便なネット環境でもなんとかなっていました。
しかし近ごろはだんだんと妻や子供のYouTubeの使用頻度が増えてきて3GBのデータ容量をオーバーして、速度制限がかかることが増えてきました。
5Gも普及し始めたインターネット全盛のこの時代に、いろんな楽しいサービスを満足に利用できないのはもったいない!と思い、本格的にスマホ以外のネット回線を検討することにしました。
光回線とポケットWiFi どっちがいい?
家庭で利用するネット回線の選択肢としては、一般的に次の2つがあります。
- 光回線
- ポケットWiFi
光回線は通信速度が速く、安定しているのでベストな選択肢ですが、ポケットWiFiに比べて料金は高いです。
また、工事が必要なので工事費用もかかり、ネットが使えるようになるまでに少々時間がかかります。
ただそれ以前に、そもそもうちのような山の中に光回線が引けるのかという問題があります。
以前は確実に無理だったと思いますが、昨年の6月に電気を引き込み山林の我が家まで電線が来たのでいまだったら光回線も引けるかもしれません。
ポケットWiFiは料金も比較的安く、手軽にWiFiが使えるのがいいですが、携帯の電波さえ微妙な我が家ではたして使えるのかという不安があります。
これまでもずっと検討してはいたものの、それが理由で導入する気にはなれませんでした。
いろいろ調べてみると、ポケットWiFiはWimaxとLTEという2種類の回線があります。
Wimaxは通信速度は速いけどLTEに比べ対応エリアが狭く市街地メインという感じ。
一方、LTEは4G LTEなどとも表記されるようにauやドコモ、ソフトバンクの回線のこと。
LTEは、Wimaxより速度は遅いけどケータイの電波が入るところであれば一応は使えるということです。
我が家はおそらくWimaxは使えないと思うので、ポケットWiFiならLTEになります。
さて、光回線とポケットWiFiどちらにするか。
いまのところ我が家はネット検索や動画視聴ができれば満足です。
動画視聴は回線速度がかなり速くないと難しいのかと思っていましたが、フルHD画質くらいなら2Mbps以上あれば十分だそうです。
2Mbpsってどんだけ速いの?という話ですが、ポケットWiFiはどこの会社も「下り最大150Mbps」と書いてあります。
実測するともっと遅いみたいですが、ふつうの電波環境なら動画が見れなくなるほど遅くなることはなさそうです。
光回線の速度と安定感は魅力的ですが、料金も高いし、工事も必要なのがネックです。
我が家に必要なネット環境はポケットwifiでも十分手に入りそうなので、電波が微妙な我が家ではたして使えるのかという不安は残りますが、ポケットWiFiのLTEにすることにしました。
ポケットWiFiはどのブランドがいいの?
我が家はソフトバンク回線が比較的入りやすいので、ソフトバンク回線のポケットwifiを考えていました。
しかし、近ごろのポケットwifiはau、ドコモ、ソフトバンクのいちばんつながりやすい回線を自動的に利用するクラウドsimが主流になっているので、やっぱりauの方がよかったんじゃないかといった回線の選択ミスの心配はありません。
これなら電波が微妙な我が家でも何とかなりそうです。
ポケットwifiはたくさんありすぎて、パッと見ではどのブランドがいいのかよくわかりません。
いろんなホームページを見た中で私が比較検討したポイントは以下の4つ。
- データ容量
- 価格
- 解約金
- 端末レンタル
まずはデータ量。
1ヶ月でどのくらい使用するのかわからないですが、データ量を気にしながら使いたくないのでベストは「無制限」です。
ただ、無制限はなかなか難しいみたいで、最初は無制限と表示していても問題が発生して途中から100GBに変更になったり、3日間で一定の制限があったりして詳しく見てみる必要がありました。
私が設定した条件は「無制限(100GB)で3日間の速度制限がない」です。
次に料金。
安いと思って詳しく見てみると50GBの金額だったり、最初の3ヶ月だけ安くて4ヶ月以降は少し割高だったりと、価格はパッと見ではわかりにくいところもあります。
見るべきポイントは「ずっと同じ金額かどうか」です。
希望条件は「無制限(100GB)で最安でずっと同じ金額」です。
続いて、契約解除料です。
たいていのポケットWiFiは、2年以内に解約すると高額な契約解除料が発生する、いわゆる2年縛りがあります。
縛りなしWiFiなどのように、縛りなしを売りにしているブランドもありますが、縛りありに比べて料金は割高です。
条件のよいサービスが出てくれば乗り換える可能性はあるので契約解除料は安いに越したことはなく、2年後以降は解除料がかからないのがベストです。
最後は端末レンタル。
ポケットWiFiの端末は無料レンタルが主流で、端末代はかかりません。
ただし紛失や故障などした場合、オプションの保険に加入していなければ高額なな端末代を請求されます。
ここをあまり気にする人はいないかもしれませんが、ずっと借り物を使っているのは端末故障時のリスクとずっと隣り合わせな感じでなんかイヤなので、無料レンタルではなく、無償提供(もらえる)しているところはないか探しました。
以上、もう一度私の希望条件をまとめてみます。
- 無制限(100GB)で3日間の速度制限がない
- 無制限(100GB)で最安でずっと同じ金額
- 契約解除料が安い。2年後以降は解除料がかからない
- 端末無料レンタルではなく、もらえる
各社のサイトを見比べた結果、私の求める条件をすべて満たすポケットWiFiがありました。
それが、Mugen WiFiです。
しかし、なんとも残念なことに、私が検討していた半年前はリモートワークが加速した流れでポケットWiFiの申込者が急増し、Mugen WiFiは一時的に新規受付を停止していました。
Mugen WiFiがベストである最大の理由は、端末がレンタルではなくもらえるからです。
無料レンタルではなく提供されるのは、私が調べた限りではこの時点ではほかにありませんでした。
正確には、2年間の基本料の中に端末の分割払い金が含まれていて、2年後以降は端末代支払い済みで買い取ったことになるシステムです。
料金システムの詳細はホームページを見てもらえればと思いますが、端末分割払い金が含まれていながらも、100GBの月額料金は業界最安値です。
一週間ほど待ってみても受付は再開されず、代替を探してはみたもののやはりMugen WiFiがベストな選択だったので、しばらく二の足を踏んでいました。
数週間後、ふとまたポケットWiFiの情報をあさっていると、以前は見たことがなかったサービスが登場していました。
それが、ギガWiFi です。
私が見落としていたのか、新しく登場したのかよくわかりませんが、ホームページを見てみると、ギガWiFiはなんと端末無料レンタルではなく、分割払いで買い取る料金システムでした。
しかも、100GBの月額料金は業界最安値です。
またいつ新規受け付けを停止するかわからない状況だったので、悩む間もなくすぐに申し込みました。
というわけで、ちょっと長くなりましたが我が家は現在ギガWiFiを利用しています。
山の中でポケットWiFiは使えるの?
さて、申し込んだ数日後にギガWiFiのWiFiルーターが到着。
はたして我が家でポケットWiFiが使い物になるのか、ドキドキでした。
さっそく、電波が比較的良好な大きい窓の左の方にルーターを設置。
電源ON!
おお!窓辺にスマホを置かなくても、部屋のどこでもネットがつながるゾ~!
快適すぎる!
・・・しかし、やはり速度は遅い。。
ためしに計測アプリで回線速度を計ると、1~2Mbpsとか。
あるいは遅すぎて計測不能になったり。
おまけに、数日使ってみると窓辺もつねに電波が良好なわけではないようで、時々つながりにくいときもあることがわかりました。
これだとまたいちいち電波の良い場所を探して、ルーターを移動させたりする必要があります。
これではあまりポケットWiFiの意味がない。
この程度のパフォーマンスで、わざわざお金を払ってまでポケットWiFiを使う意味があるのだろうか。。
私の中でちょっと期待外れの空気がただよいはじめました。
できれば、ずっと場所を固定して充電ケーブルも差しっぱなしで、まったくルーターの世話をしないでも、いつでもどこでも自由にネットが使える状態が理想です。
私はルーターをいろいろな場所に移動させ、つねに電波が安定して良好なポイントを探してみました。
電波が良好なポイントはいくつか見つかったものの、つねに安定している場所は家の中では見つかりませんでした。
仕方がないので今度は外でスマホ片手に電波の良い場所を探してみると、部屋の中の大きい窓際より良く入るポイントを発見!
しばらくそこにルーターを固定して様子を見ると、電波の良い悪いの波はあるものの、まったくつながらなくなることはなく、これまででいちばん安定していました。
しかし、ここにはコンセントもなにもなく充電しっぱなしにすることができないので、太陽光発電システムからルーター専用のUSBコンセントを配線し、つねに充電できる状態にしました。
外ですが屋根の下なので雨の心配はありませんが、念のため袋に入れて保護しています。
これでようやくルーターを完全に放置できる環境が整いました。
以前は限られた場所でしかネットが使えなかったけど、いまは部屋の中や家のまわりならどこでもネットが自由に使えるようになりました。
それだけでもかなり快適です。
パソコンでネットをするときもテザリングをしなくてもよくなりました。
YouTubeもなんとか見れるし、データー量もまったく気にしなくていいのがいいです。
妻も家事をしながらいろんな動画を楽しんでいます。
速度が遅く、動画はたまに途切れることもあるけど、ポケットWiFiを導入してよかったです。
私のおすすめポケットWiFi
ギガwifiも悪くはないですが、いまあらためてどれを選ぶかといわれればやはりMugen WiFiです。
その理由のひとつは契約解除料です。
ギガwifiは更新月は無料ですが、2年後以降も契約解除料が発生するのに対して、Mugen WiFiは2年後以降はかかりません。
あと無限wifiは、20日間のお試し期間があるのもいいです。
我が家のように電波が微妙な家の場合、もし使えなかったことを考えるとお試し期間があると安心です。
この記事を書くにあたって久しぶりにMugen WiFiのサイトを見てみたら、現在はMugen WiFiの新規受け付けが再開されていました!
なんということだ!
しかも今なら契約事務手数料が無料なうえに、1万円キャッシュバックだそうです。いいな~。。
ちなみに、ギガwifiのサイトも確認してみると、私が申し込んだときはなかったのですが、いまは会員特典で無料で雑誌や漫画が読めるサービスが追加されていました。
しかもギガWiFiも現在事務手数料無料みたいです。
ギガWiFiもわるくないですね。