森の中に住む電気を引いていない我が家に、全自動洗濯機がやってきました。
ちょうどよい機会なので、我が家の洗濯のやり方がこれまでどのように変化してきたのか振り返ってみます。
私たちは山林を開拓し、テント暮らしからスタート。
はじめは敷地内を流れる川でバケツで洗濯し、脱水は手絞り。
大物洗濯物は二人でねじねじして脱水したりしていました。
しかし、手絞りにはどうしても脱水能力に限界があり、乾燥するまでに時間がかかります。
せめて脱水だけでも機械でできたらと思い、脱水だけできる脱水機の導入を検討したこともありましたが、どうせなら将来的なことも考えて脱水も洗濯もできる二層式洗濯機を使うことにしました。
当時はまだ発電機はなく、超小規模な太陽光発電の電気しかありませんでした。
二層式洗濯機の洗濯機はとても使うことはできず、太陽光パネルに直射日光がガンガンにあたっているときに脱水機がなんとか使えるという状況でした。
晴れの日に手洗いで洗濯して、日当たりの良い時間帯に脱水機で脱水。
脱水機が使えるようになっただけでも、そのときの我が家の生活環境では革命的でした。
当時の様子はこちらの記事で知ることができます。
その後、小型の発電機を購入したことで天気に関係なく、脱水だけでなく洗濯もできるようになりました。
参照記事:オフグリッドライフの心強い身方!小型軽量インバーター式ポータブル発電機を購入
こうして我が家の洗濯は機械化し、これまで2年くらい二層式洗濯機を使ってきました。
そんな中、最近になって妻が「全自動洗濯機がほしい」と言いました。
二層式洗濯機は、洗濯が終わったら脱水層に移し替え、脱水が終わればまた洗濯層に移し替えてすすぎをし、すすぎが終わったらまた脱水層に移し替えるという作業が必要です。
つまり、洗濯中は洗濯機を完全にほったらかしにできません。
全自動洗濯機は、はじめにスイッチを押すだけで洗濯、すすぎ、脱水とすべての工程が終わるまで完全にほったらかしにすることができます。
洗濯にかかる手間と時間が少なくなれば、そのぶん他のことに時間を使うことができる。
これが、妻が全自動洗濯機を使いたい理由です。
いまは子供も小さくいろいろと手がかかります。
なるべく効率よく家事をこなしたいというのは、いそがしい子育て主婦ならみんな考えることだと思います。
ちょこちょこ洗濯機を見に来て洗濯物を移し替えないといけないと、洗濯機の近くを離れられないしその間にできることが限られます。
洗濯や脱水が終わっていても、子供の面倒を見ているうちにそのまましばらく放置してしまったりすることもあります。
我が家の場合、洗濯の電源が発電機なので何もせずに放置していると、何も電気を使っていないのに無駄に発電機をまわしていることになるので、できれば避けたいことです。
こうしたもろもろの非効率さが、全自動洗濯機にすることで解消されるわけです。
私も仕事が休みの日は洗濯をすることもあるので、妻の言っていることはよくわかります。
最近は以前より大きめの発電機を使うようになっているので、電気の心配もありません。
参照記事:国産小型発電機【新ダイワEGR24】の中古を格安で購入
そんなわけで、全自動洗濯機の導入を前向きに検討しはじめました。
さて、この世の中どんな仕組みで動いているのかよくわかりませんが、全自動洗濯機の話が我が家で出てから1か月後くらいに、なんと近くに住む知り合いから全自動洗濯機をタダで譲っていただけることになりました。
宇宙は、必要なものを必要なときに必要なぶんだけ与えてくれる、という話を聞いたことがあります。
全自動洗濯機は我が家に必要だったのかもしれません(笑)
さっそく洗濯機を車に積んで運んできました。
まずはこの洗濯機を山の中まで運んでいかないといけません。
我が家を知る人は、こんな大きなものをよくあんな山の中まで運ぶなあ~、と言います。
今回は、運ぶためにこんな風にロープをくくりつけました。
これをリュックのように背中に背負ってしまえば、ひとりでも意外と苦労なく山道を歩いて運んでいくことができます。
大きくて重いものを運ぶときは、いつもこの方法で背負って運んでいます。
一般家庭では、洗濯機を設置する場所にはたいてい洗濯機用の蛇口がありますが、うちでは3メートルくらい離れた屋外キッチンの蛇口からホースをのばして給水しています。
全自動洗濯機には専用の給水ホースが付属していましたが、うちの環境ではとても長さが足りません。
また、蛇口に取り付ける継ぎ手の蛇口側の部分がなかったので、現状のままでは付属のホースを使うことができません。
というわけで、我が家で全自動洗濯機を使用するためには、給水設備を少し改良する必要があります。
こんなものを買ってきました。
すべて100均(ダイソー)です。
二層式洗濯機は、給水したいときに蛇口をあけ止めたいときに閉めればよいので、ホースには水圧がかからずただホースをさしているだけでも抜けることはありません。
その点、全自動洗濯機は蛇口は開けっ放しで給水は自動で行われるため、給水していないときにホースに水圧がかかります。
ホースをただ蛇口に差し込んでいるだけでは抜けてしまいます。
そこで、まずは蛇口とホースをしっかりとロックできるワンタッチ式の継ぎ手を取り付けます。
次に、付属の専用ホースの蛇口継ぎ手部分を切り落とします。
ジョイントで連結します。
給水ホースの取付け。
これで全自動洗濯機設置完了です。
ところで、二層式洗濯機から全自動洗濯機にして不便なことがひとつありました。
二層式洗濯機は、ただ蛇口をあければ給水でき、つまみを排水に切り替えれば排水できます。
これは電気がなくてもできます。
ところが全自動洗濯機は、給水と排水がいちいち電源を入れないとできないのです。
給水したいときはいちいち洗濯をスタートしないといけません。
そして排水したいときは、、、ん? どうやったら排水できるんだ?
洗濯層にためた水の排水方法がわからなかったので調べました。
全自動洗濯機で排水だけしたいときは、電源を入れて「すすぎ」を選んでスタートすればよいみたいです。
すすぎは排水からはじまるというのがその理由ですが、排水が終わるとすぐに脱水がはじまってしまうので注意が必要です。
ちょっと給水して洗濯層に散らばったゴミを洗い流して排水するという、それだけが全自動洗濯機ではちょっと不便です。
私がまだ幼いころ、母親が二層式洗濯機を使っていた記憶があります。
それがいつのころだったか、全自動洗濯機にかわりました。
私は二層式洗濯機の時代も知っているけど、全自動洗濯機の方がなじみのある世代です。
21世紀のいま、川で手洗いからはじめ、二層式洗濯機を経て、またふたたび全自動洗濯機を使う日がきました。
やはり、便利なものは便利です。
なにはともあれ、これで洗濯にかかる手間と時間は格段に少なくなり、妻も満足している様子です。
冬の冷たい水にも手を入れなくてすみます。
お役御免になった二層式洗濯機。
いままでありがとう。